パソナライフケア 研修コラムvol.38

「ベランダの掃除手順と掃除法」

執筆者:日本清掃収納協会会長 大津たまみ
過去のコラムは下記ボタンよりご確認いただけます👇

今回は、「ベランダの掃除手順と掃除法」についてお話しします。

ベランダは日常的に使用されることが少ないため、汚れが溜まりやすい場所です。

家事代行サービスでお客様が普段のお掃除で手が回らないベランダをキレイにすると、とても喜んでいただけ、お役に立つことができます。

1.物の移動

掃除後に物を確実に元の位置に戻せるように、ベランダに置かれている物(椅子、テーブル、植木鉢など)の配置を覚えておきましょう。

掃除の妨げにならないように、置かれている物を移動して一時的に一か所にまとめます。

動かしにくい大きな物は、お客様の指示を仰ぎましょう。

 

注意点

・お客様の所有物を傷つけないように丁寧に扱い、特に、植物や壊れやすい物は慎重に取り扱いましょう。

・ベランダに置いてある物は日光を浴びて劣化し、もろくなっている場合がありますので、注意しましょう。

2.手すりと手すり壁

手すりや壁の表面に付着したホコリや汚れを、柔らかいクロスを使って拭きましょう。

 

注意点

・手が届かない箇所は無理に作業をしないようにします。

3. 床の掃除

ほうきとちりとりを使って、ベランダの床に溜まった落ち葉やゴミ、ホコリを掃き集めます。

水拭きする場合は、モップやクロスなどで拭きます。

注意点

・ベランダからゴミを落とさないように注意しましょう。特にマンションなどの集合住宅では、下の階にゴミが落ちるとトラブルの原因になります。

・水を使う際は、周囲に水が飛び散らないように注意し、下の階や隣家への水漏れがないか確認しましょう。水漏れを防ぐために、必要に応じてバケツやクロスを使用して水を処理してください。

4.排水溝の掃除

ゴム手袋を着用して作業します。まず、表面にたまったゴミや落ち葉を取り除き、その後、排水溝のカバーを外します(一部、外せないカバーもありますのでご注意ください)。

排水溝や排水ラインにこびりついた汚れは、最初に水を流してふやかしてから、ブラシでしっかりとこすり落とし、丁寧にふき取ります。最後に、カバーを元の位置に戻しましょう。

 

注意点

・排水溝のカバーを外す際は壊さないように注意し、掃除後はしっかり元に戻しましょう。

5. 現状復帰する

ベランダの床が乾いたことを確認したら、移動した物を元の場所に戻して整えます。

拭き跡や水滴が残っていないかを確認し、必要に応じて再度拭き取ります。

最後にベランダ全体をチェックして、すべてが整っていることを確認します。

 

注意点

・掃除のために移動した物は、必ず元の位置に戻します。配置が変わると、お客様の生活動線に影響を与える可能性があります。特に小さなお子様のいらっしゃるお宅では、落下事故防止のため、手すりの近くに台などを置いたままにしないように十分に気を付けましょう。

・作業中に気づいた汚れや損傷があれば、お客様に報告します。特に、排水溝の詰まりや床のひび割れは、早期に対処しないと問題が悪化する可能性があります。

ベランダ掃除が終了したら、次のポイントを点検しましょう。

 

【点検ポイント】

・床に落ち葉やゴミが残っていないか

・排水溝が詰まっていないか

・手すりにホコリや汚れがついていないか

・壁面に汚れやクモの巣がないか

・ベランダの隅に汚れが溜まっていないか

・ベランダに置かれている物(プランターや鉢植えの周り)が整頓されているか

・ベランダを掃除した道具が片づいているか

 

ベランダの掃除は、特に集合住宅では、水漏れやゴミの飛散に注意し、周囲に迷惑をかけないように気をつけることが重要です。

普段目にしない場所だからこそ、丁寧に掃除をすることでお客様の満足度を高めることができます。定期的に掃除を行って、ベランダを清潔で快適なスペースに保ちましょう。

次回のコラムもお楽しみに・・・!!