パソナライフケア 研修コラムvol.17

「困った状況の適切な対処法」

執筆者:日本清掃収納協会会長 大津たまみ
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今回は、「困った状況の適切な対処法」についてお話しします。

家事代行の現場では、予期せぬ状況や、対処に困る状況に遭遇することがあります。

そのような場合に備えて、事前にシミュレーションしておくと冷静に対処できるかもしれません。

以下に、想定される困った状況と対処法をいくつか挙げてみましたので、参考にしてください。

◆ケース1:追加業務が発生し指定された時間内に全ての作業を完了できない

【対処法】

*お客様が在宅の場合=お客様に延長が可能か確認

*不在宅の場合=会社に確認

作業時間の延長は自己判断せず、追加業務に対応するには時間が足らないと気づいた時点でお客様・会社に相談しましょう。

作業進行状況をお客様に報告し、優先すべき作業を確認して対応しましょう。もしくは、お客様のご要望があれば、延長や別の作業日を調整するなど相談しましょう。

原則として、指定時間内に終わる作業内容での契約を会社は結んでいます。慢性的に延長が発生する場合は作業内容の見直しが必要になりますので、会社まで相談してみてください。

◆ケース2:床にアルカリ性の洗剤をこぼしてしまった

【対処法】

*アルカリ性洗剤は床のワックスを剥がす可能性があるため、迅速に拭き取る。

*ワックスが剥がれていた場合は、撮影して会社に報告する。

*自身の作業によるものか不明な場合でも、明らかに通常と異なる箇所を発見した場合は、まずお客様に報告確認をし、その後会社に報告する。

ポイント

作業前にお客様の家の状態を確認し、変化がないかチェックすることで、問題の原因を判断しやすくなります。

◆ケース3:作業が続けられないほど体調が悪化

【対処法】

作業を中断し、会社に連絡して指示を仰ぎましょう。

ポイント

健康管理は仕事の一環と捉え、常に体調に気を配るよう心掛けましょう。

◆ケース4:身に覚えがないことでお客様がお怒りで、コミュニケーションが取れない状況になった

例:集中して作業していたので、お客様の呼びかけに気づかなかった。

【対処法】

まず、お客様の怒りを引き起こしたことを謝罪しましょう。言い訳はせず、傾聴する姿勢を大切にしてお客様の話をお聞きし、解決策を見つけられない場合は、会社に連絡し相談します。

ポイント

普段からお客様と円滑なコミュニケーションを心がけることが重要です。

◆ケース5:お客様のお宅で大きな地震が発生し、作業続行できない状況になった

【対処法】

まずは身の安全を確保しましょう。揺れを感じたらテーブルの下に避難します。調理中であれば素早く火元から離れましょう。

震度5弱以上の揺れがある場合、ガス供給は遮断されます。揺れているときに火元に近づくと、熱湯や高温の油が飛び散って火傷したり、調理器具で怪我したりするかもしれません。まずは自分の身を守ることを最優先に守りましょう。

揺れが収まり、地震の大きさや現場の状況で作業続行が難しい場合は会社へ連絡しましょう。避難が必要な際には電気ガスを入室時と同様の状態にして、素早く避難しましょう。

家事代行の現場では一人での作業も多いので、事前にどのように対応するのかを確認しておきましょう。

*災害時のコミュニケーション手段*

災害用伝言ダイヤルの使い方

災害時には、インターネットが利用できなかったり、電話が混雑して通信が難しかったりする予期せぬ状況が発生することがあります。このような状況でも安否確認や避難場所の情報をスムーズに伝えるために、通信各社は「災害用伝言サービス」を提供しています。

連絡手段として、安否情報を録音・再生できる「災害用伝言ダイヤル(171)」の使い方を把握しておきましょう。

家事代行現場ではスマートフォンが主な連絡手段となりますので、スマートフォンでの録音と再生方法を以下に説明します。

【災害用伝言ダイヤル(171)の使い方】

①「171」をダイヤルします。

ガイダンスに従って、録音の場合は「1」を、再生の場合は「2」を入力します。

※ 暗証番号を設定している場合は、それを入力します。

②ガイダンスに従って、連絡を取りたい相手の電話番号または自分の電話番号を入力します。

※ 市外局番から始まる電話番号の場合、市外局番も入力します。

③伝言を録音します(30秒以内)または再生します。

ポイント

・171にかけると自動ガイダンスにしたがって操作できますが、非常時に冷静に対応するために、事前に手順を把握しておきましょう。

・通信事業者によって提供される災害用伝言サービスが異なる場合があるため、契約している通信回線のサービスを確認しましょう。

・定期的に訪問するお宅がある場合、お客様の地域の避難場所を把握しておくとよいでしょう。

災害が発生した際は、どんな状況でも冷静に対応し、

安全を最優先に考えて行動しましょう!

次回のコラムもお楽しみに♪