パソナライフケア 研修コラムvol.13

「浴室の掃除手順と掃除法」

執筆者:日本清掃収納協会会長 大津たまみ
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今回は、「浴室の掃除手順と掃除法」についてお話しします。

浴室掃除のベストタイミングは入浴後。高温で濡れているので汚れが落ちやすく、一番掃除しやすいタイミングです。ですが、家事代行の現場で掃除するときは、お客様が入浴されてから時間が経っていることがほとんどです。

掃除手順と方法を覚えて効率よく作業していきましょう!

浴室の作業手順と掃除法

始める前に

*お風呂は狭い空間なので、掃除していると洗剤のニオイがこもってしまいます。必ず換気扇を回してから作業を始めましょう。

*バブルバス機能付きバスタブや、ヒノキや鋳物ホーロー、ステンレス製といった特殊な素材のバスタブは、事前にお客様に取扱いや掃除法を確認いたしましょう。

*お客様の使用されている道具やスポンジの使い分けを確認しましょう。

 

日常の汚れ落としを中心としたパソナライフケアの作業手順と掃除法をご紹介します。

1. 作業道具を準備する。浴室出入り口にシートを敷く

取り出しやすい位置に道具をセットしましょう。

2. 小物(シャンプー、リンス等)を水拭きして外へ出す

小物を元の位置に戻せるようにシートの上に順番に置いていきます。

3. 大きいもの(イス、洗面器、フタなど)を洗って拭き、外へ出す

床に直接置くのではなくシートの上に置くようにしましょう。

4. 浴室全体を目線から下にシャワーをかける

浴室内は入浴時に飛び散ったシャンプーや石けんカス、皮脂がいたるところに付着しているため、シャワーをまんべんなくかけると効果的です。

5. バスタブ側を、壁面→バスタブ→バスタブ床の順で洗って流す

バスタブ内の汚れは基本的には皮脂汚れですので、お風呂用洗剤をスポンジにしっかりなじませて、洗うときは下から上に向かって洗いましょう。

流すときは、洗剤が残っていないかしっかり確認しましょう。

注意!

ステンレス製バスタブの場合はヘアラインに沿って掃除しましょう。

6. 洗い場側の壁面を洗う

バスタブ同様、下から上に向けて洗います。身体を洗う場所に近い位置は特に念入りに、ブラシやスポンジでこすります。お客様から使用道具のご指示がない場合はバスタブ用のスポンジで掃除しましょう。

7. 排水口掃除→床を洗う→洗い場全体をシャワーで流す

<排水口の掃除法>

カバーを外し、髪の毛などを取り除いた後、形が複雑な場所なので、ブラシやスポンジで汚れを落とします。角は汚れがたまりやすいのでブラシの毛先をしっかり入れて洗いましょう。

掃除したら元の位置にセットしておきます。

 

注意!

プッシュ式の排水栓を無理やり引き出すと故障の原因になりますので、取扱いに気を付けましょう。

<床の掃除法>

やわらかいスポンジは、床を撫でるだけで汚れをかき出せません。汚れをしっかりかき出せるブラシを使って掃除しましょう。

最後に洗い場側の壁面から床まですべて洗い流しましょう。

8. バスタブ側からドライ仕上げ

鏡・カランや浴室リモコンなど壁についた備品を、上から下に向かって乾いた布で拭き上げていきましょう。鏡やカラン、手すりなど光るものは磨き上げましょう。

鏡に付着した白い汚れは取れないことがあります。汚れがひどい場合は、ハウスクリーニングをご提案しましょう。

注意!

鏡はデリケートな素材で、掃除法を間違えると傷ついたり曇りが酷くなったりしてしまいます。メラミンスポンジは絶対に使用しないでください。

特に曇り止めや防汚効果のためのコーティング加工がされている鏡は注意が必要です。お客様の指示を仰いで掃除しましょう。

9. 移動した物を元の位置へ戻す

小物のノズルやラベルの向きを揃えて置きましょう。お湯の温度を元の設定に戻し、お借りした掃除用具にゴミがついていないか確認し、キレイに洗い、しっかり水を切って戻します。

【 チェックポイント】

□小物を元の位置に戻しましたか?

□小物のノズル、ラベルの向きを整えましたか?

□清掃用具をキレイにして戻しましたか?

□排水口のゴミを確認しましたか?

□水滴は残っていませんか?

□温度を元の設定に戻しましたか?

□カランは光っていますか?

浴室を乾燥させ、洗剤のにおいを残さないようにするため、全ての掃除が終わっても換気扇はそのまま回しておきましょう。

掃除したあとはお客様目線になって、汚れが残っていないかチェックしましょうね。

次回のコラムもお楽しみに♪