パソナライフケア 研修コラムvol.27

「お客様に響く所作」

執筆者:日本清掃収納協会会長 大津たまみ
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今回は、お客様に響く所作についてお伝えします。

家事代行サービスにおける優れたコミュニケーションと礼儀正しい振る舞いは、信頼関係の構築とお客様満足度の向上に不可欠です。

今回のコラムでは、返事の仕方、受け答えのコツ、丁寧なお辞儀の方法を紹介します。

返事の仕方

返事は、お客様に対する敬意と意欲を示す重要な手段です。

以下のポイントに気をつけていきましょう。

.お客様に届く声で即座に返答する

お客様から呼びかけられた時は、即座に反応しましょう。

お客様に届く声の大きさで、「はい」と短くはっきりとした発声を心がけましょう。

2.肯定的な言葉を用いる

お客様への返答は、肯定的な言葉にしましょう。

「はい、承知いたしました」「はい、お任せください」「大丈夫です」といった言葉を使用すると、前向きな印象と安心感を与えられます。

3.質問に迅速に返答する

お客様から質問を受けたら、できるだけ早く、はっきりと返答することが重要です。

返答内容に自信が持てない場合は、「確認いたします」と伝えてから、正確な情報を提供しましょう。

4.目を見て返答する

お客様から呼びかけられた際は、別の部屋で作業していても、出来る限りお客様の視界に入る距離まで近づいて、目を見て対話するようにしましょう。

素早く反応し、目を見ながら対話することで、信頼関係がより深くなります。

また、話すスピードや声の大きさにも気を配って、お客様が聞き取りやすい話し方を心掛けましょう。

お客様が座られている場合は、お客様の目線に合わせた姿勢で対話すると、より円滑なコミュニケーションに繋がります。

受け答えの仕方

続いて、良好な関係を築くための受け答えの仕方です。

. 聞き手としての姿勢を保つ

お客様が話しているときに、うなずきながら聞くことで、話に注意を払っていることを示します。話のテンポに合わせてうなずくことが大切で、早すぎたり、遅すぎたりするとお客様が不快に感じることがあります。

お客様の呼吸に合わせることを意識すると、うなずくタイミングが合いやすくなります。

 

2. 確認を示す「はい」は適切なタイミングで!

お客様の話を聞く際に、理解したことを示す「はい」は、適切なタイミングで言いましょう。

「はい、はい、はい」と連呼したり、お客様が話している途中で、言葉をかぶせるように「はい」と言ったりすると、不快な印象を与えるのでやめましょう。

 

3.話しかけやすい雰囲気作りを心掛ける

「作業中でも何か気になる点があればお声がけください」と伝え、お客様からお声がけいただきやすい雰囲気を作りましょう。

丁寧なお辞儀の仕方

お辞儀を丁寧に行うことで、お客様への尊敬と感謝の気持ちを表現できます。

その際に重要なのは、一連の動作を一つひとつ丁寧に行うことです。

この手順を「分離礼」と呼びます。

 

「分離礼」

1.お客様の顔を見る

2.言葉をかける

3.お辞儀する

4.上体を起こして最後にもう一度お客様の目を見る

 

お辞儀する際は、この「分離礼」を意識した所作を心がけましょう。

状況に応じたお辞儀の角度

状況に応じて、お辞儀の角度を変えましょう。

 

[会釈: 15度]

お客様とすれ違う際や返事をする際に使用します。

「はい、かしこまりました」「失礼します」などの言葉に合わせて行います。

家事代行の現場で最も多く使用するお辞儀です。

 

[普通礼: 30度]

主に挨拶時に使用します。

「おはようございます」「よろしくお願いします」などに合わせて行います。

 

[最敬礼: 60度]

「ありがとうございました」「大変申し訳ございませんでした」など、感謝や謝罪を表す際に使用します。

これらのお辞儀のマナーを心掛けることで、より丁寧な対応をできるようになります。

所作の事例

ここからは、家事代行の現場での所作の良い事例と悪い事例をみていきましょう。

[振る舞い方]

良い例:お客様のお宅での行動は常にプロフェッショナルであり、礼儀正しく振る舞う。

悪い例:お客様のお宅で、私的なメールの返信や電話対応、私物を触るなどプライベートと業務の境界が曖昧な振る舞いをする。

[タイミングの見計い方]

良い例 お客様が忙しそうな時は作業を静かに行い、適切なタイミングでコミュニケーシ

ョンを取る。

悪い例 お客様が仕事や電話で忙しい時に話しかけて、邪魔する。

[対応の仕方]

良い例 お客様の突然の変更要望にも可能な範囲で柔軟に対応し、ポジティブな態度で応える。

悪い例 お客様の要望に対して不機嫌な表情を浮かべる。

お客様に安心してサービスをお任せいただけるよう、日々これらの所作を意識して業務に取り組むことで、

お客様満足度の向上を目指しましょう。

次回のコラムもお楽しみに・・・!!