パソナライフケア 研修コラムvol.45

「キッチンの頑固な汚れの掃除法」

執筆者:日本清掃収納協会会長 大津たまみ
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今回は、キッチンの頑固な汚れの清掃法についてお伝えします。

頑固な汚れがつきやすいレンジフードや、五徳、排水口などに焦点を当て、作業の流れと具体的な掃除方法をご紹介します。頑固な汚れを落とすことは傷や剥がれなどのリスクもあります。また、時間配分にも注意が必要ですので、事前にお客様に了承を得てからおこなってください。

レンジフードの清掃法

レンジフードは、油汚れが溜まりやすく、放置すると掃除が困難になります。内部の分解清掃はハウスクリーニングの範囲になりますので、家事代行では分解清掃は行いません。手が届く範囲を掃除しましょう。

 

1.汚れの確認をする

 

2.表面の汚れを拭き取る

キッチンペーパーに中性洗剤を少量含ませ、表面の油汚れを優しく拭き取ります。

※レンジフードに塗装が施されている場合、アルカリ性洗剤を使用すると、油汚れと共に塗装が剥がれてしまうことがあります。そのため、まずは中性洗剤を使用しましょう。

 

3.フィルターの掃除

フィルターを取り外し、ぬるま湯に中性洗剤を溶かした液に浸します。約15分置いた後、スポンジやブラシで軽くこすりながら汚れを落とし、ぬるま湯でしっかりすすぎます。

※ブラシで強くこするとフィルターに傷がつく恐れがあるため、力加減に注意してください。

※塗装されたフィルターの場合、熱いお湯やアルカリ性洗剤のつけ置きは塗装が剥がれの原因となるため避けましょう。

※フィルターの取り外しと取り付けはお客様に行っていただきます。

4.仕上げ拭き

固く絞ったクロスで全体を乾拭きして仕上げます。

五徳の清掃法

ガスコンロの五徳は、焦げ付きや油汚れが蓄積しやすい箇所です。以下の手順で効率的に清掃しましょう。

 

1.五徳を取り外す

五徳をガスコンロから取り外します。汚れの状態を確認し、必要に応じて大まかな汚れをブラシで軽く取り除きます。

 

2.熱めの湯に浸ける

大きめの洗い桶があれば、熱めの湯を入れ、アルカリ性の洗剤を適量加えます。五徳を15~30分ほど放置してつけ置きして、汚れを柔らかくします。

 

3.汚れをこすり落とす

汚れが柔らかくなったら、スポンジやブラシでこすり洗いします。焦げ付きがひどい場合は、研磨剤入りの洗剤を使用すると効果的です。

ただし、研磨剤を硬いスポンジに付けて使用するのは避けましょう。五徳の表面に傷がつく恐れがあります。

 

4.すすぎと乾燥

五徳についた洗剤を流水でしっかりとすすぎます。その後、乾いたクロスで水気を拭き取り、完全に乾燥させてから取り付けます。

 

キッチンパネルの掃除法

キッチンのパネルは、調理中に飛び散る油や食材の汚れが特に付着しやすい場所です。

 

1.表面の汚れを拭き取る

弱アルカリ洗剤をスポンジになじませキッチンパネルの表面の汚れを拭き取ります。

 

2.湿布法で汚れを浮かせる

弱アルカリ洗剤を染み込ませたキッチンペーパーを汚れがひどい部分に貼り付け、数分間置きます。その後、クロスで優しく拭き取り、水拭きで仕上げましょう。

※強くこすりすぎるとパネルに傷がつく可能性があるため、優しく拭き取りましょう。

排水口の掃除法

排水口は、ヌメリや悪臭の原因となる汚れが溜まりやすい場所です。定期的な掃除で清潔に保ちましょう。

 

1.ゴミ受けの掃除

ゴミ受けを取り外し、ブラシで汚れを落とします。弱アルカリ洗剤を使用すると、より効果的です。

 

2.排水口内部の清掃

排水口掃除用の塩素系漂白剤を使用し、ラベルの指示にしたがって適切な時間放置します。その後、スポンジやブラシで内部を軽くこすり洗いします。その後、しっかりと水で流します。

※ブラシを排水溝に落とさないように十分注意してください。

 

3.脱臭と仕上げ

最後に排水口周辺を固く絞ったクロスで拭き、乾燥させます。

 

注意点

酸性洗剤と塩素系洗剤を絶対に併用しないでください。有毒ガスが発生する危険性があります。

キッチンの頑固な汚れは放置せず、定期的に清掃することが重要です。家事代行の作業で毎回キレイにしていても、普段手が回らない箇所には汚れが積もっていることがあります。

定期的な清掃で、清潔で快適なキッチンを保ちましょう。

次回のコラムもお楽しみに・・・!!