パソナライフケア 研修コラムvol.31

「マイクロファイバークロスの特徴と使い方」

執筆者:日本清掃収納協会会長 大津たまみ
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今回は、マイクロファイバークロスの使い方についてお伝えします。

私達が主に現場で使用するクロスは、掃除のプロから一般家庭まで幅広く愛用されているマイクロファイバークロスです。今回は、そのマイクロファイバークロスの特徴と使い方について詳しくお伝えします。

マイクロファイバークロスが家事代行の現場で用いられるのは、次のような特徴があるためです。

マイクロファイバークロスの特徴

マイクロファイバーは非常に細かい繊維で構成されており、水分をしっかりと吸収します。これにより、拭き取り作業が効率的に行えます。また、微細な繊維が汚れや油分を絡め取るため、洗剤を使わなくても汚れを落とすことができます。

これらの特徴により、マイクロファイバークロスは家事代行の現場で使用されています。

使い方の注意点

マイクロファイバークロスは多用途に使える優れたアイテムですが、使用する上でいくつか注意点があります。

1.素材を傷つけないように気を付ける

マイクロファイバークロスは、使用中に付着した砂やホコリなどの微細な異物が拭く対象物の表面を傷付けることがあります。また、クロスが古くなると繊維が劣化して硬くなるため、柔軟性が失われて素材を傷付けやすくなります。

そのため、特殊なコーティングが施された家具や家電、傷が付きやすい素材は、傷が付かないか確認してから使用しましょう。特に、塗装された木製家具や高級な調理器具には注意を払いましょう。

 

2.汚れに応じて適切に湿らせる

頑固な汚れがある場合は、クロスを濡らして絞ってから使用すると効果的です。ただし、水分が多すぎると拭いた後に水跡が残る可能性があるため、軽く湿らせる程度にしましょう。

 

3.クロスを清潔に保つ

使用後のクロスは必ず清潔に保ちましょう。汚れたクロスを使い続けると拭いた面に汚れが移るだけでなく、微細な傷を付ける可能性があります。

 

4.場所に合わせたクロスを使う

家事代行では、キッチン用、浴室用、トイレ用、部屋用など、場所別に複数のクロスを使い分けます。これにより、汚れがクロス間で混ざるのを防ぎ、衛生的に掃除ができます。

場所別クロスの効果的な使用事例

キッチン用クロス

シンクの水滴をクロスでしっかり拭き取ると表面が輝いて、水垢防止になります。

家電製品の外側を拭くと、手垢などの汚れを落とせます。

 

浴室用クロス

鏡の曇りや汚れを湿らせたクロスで拭き取り、拭き上げ用クロスで仕上げをするとピカピカになります。蛇口は、水滴を拭き取り、拭き上げ用クロスで仕上げをすると水垢防止になります。

 

トイレ用クロス

手洗い洗面台は、仕上げに乾拭き用のミニクロスを使用することで水垢防止になります。

 

部屋用クロス

窓ガラスは、湿らせたクロスで拭き、乾いたクロスで仕上げ拭きしましょう。

湿らせたマイクロファイバークロスは、窓ガラスについた油脂などの表面汚れを効率よく落とすことができます。お湯で湿らせて軽く絞って水拭きすると、より効果的に汚れを落とせます。

乾いたマイクロファイバークロスでの仕上げ拭きにより、ガラス表面に水滴やクロスの繊維が残ることなく、ムラなくきれいに仕上げることができます。

 

このように、場所ごとに適切に使うことで、より効果的に掃除ができます。

自宅での洗濯方法

マイクロファイバークロスを長持ちさせるために、正しい洗濯方法を心掛けましょう。

 

単独で洗う

マイクロファイバークロスは他の衣類と一緒に洗うと、繊維が絡まったり糸くずが付着したりすることがありますので、単独で洗濯しましょう。また、できるだけ手洗いしましょう。

 

柔軟剤を使わない

柔軟剤を使用するとマイクロファイバーの繊維に柔軟剤が付着し、吸水性や汚れを絡め取る力が低下することがありますので、使用しないでください。

 

低温で洗う

マイクロファイバークロスは熱に弱く、高温で洗うと繊維が縮むことがありますので低温で洗いましょう。

 

漂白剤を避ける

漂白剤はマイクロファイバーの繊維を劣化させる原因となりますので使用しないでください。

 

自然乾燥させる

乾燥機を使うと繊維が傷むことがあります。洗濯後は、直射日光を避けて風通しの良い場所で自然乾燥させましょう。

マイクロファイバークロスは、その優れた性能を最大限に活かすために、正しい使い方とお手入れが重要です。お客様の家で使用する際の注意点を守り、適切な洗濯方法を実践することで、長く快適に使用できます。

今回ご紹介した内容を参考にして、現場で効果的にマイクロファイバークロスを活用していきましょう。

次回のコラムもお楽しみに・・・!!