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パソナライフケアの仕事と介護の両立支援ブログ

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父の他界(第三話)

2020年7月8日

こんにちは、ケアボスです。

遠距離からサポートできることの限界点
12月、管理者からご提案を受けた施設に無事入居することが出来ました。その際は私も帰省し入居に立ち会いました。また、入居に際しての健康診断にも同行しました。歩行を除き、見た目は元気そうでしたし、食事も問題なく食べられていた(人生で一度も歯医者に行った経験がなくすべて健康な歯)のですが、いくつかの重篤な内臓疾患が見つかり、障碍者認定を申請する旨を医師から告げられました。

これまでの遠距離老々介護の環境においては、電話やインターネットの駆使、ケアマネジャーとの連携で乗り越えられたことも多かったのですが、この頃から少しずつ「遠距離ではできないこと」の壁に私はぶつかり始めていました。帰省して両親を直接サポートすることが増えていったのです。

遠距離介護のいくつかの負担
遠距離介護に伴い帰省の機会が増えると負担になることがあります。ひとつ目はお金の負担です。東京・大阪間を新幹線でも飛行機でも往復すれば数万円かかります。帰省の機会が増えると結構なダメージになります。また、高齢者と向き合ってじっくり話すと相当な疲労を感じます。高齢者と言っても相手は育ててくれた両親です。原因は自身でもよく分からないのですが、実家を後にする際にいつも疲労感でいっぱいになります。当然移動による肉体的な疲労も重なります。とくに遠距離介護で仕事と介護を両立させるためには、この状況下に置かれている時が、一番の踏ん張りどころになることでしょう。よって、せめて職場ではその状況を職場の仲間に気軽に打ち明けることのできる環境が整っているなど、ひとりで抱え込まない風土の醸成が重要になってくるのだと思います。

 

独居になった母への心配事
帰省して行う支援のひとつは母の直接的なサポートです。父の入居により独居になった母は87歳で要支援2。父と同様頭はクリアだったのですが、父を支えるという目標がなくなったせいか、この頃から物忘れをするようになってきたのです。母は週に2~3度、父の施設を訪れておりましたが、ほとんどは自宅で一人きりの時間です。私は日課として毎日母へ電話し夕食何を食べたのかを尋ねるのですが、即答できることが減ってきており、頭のトレーニングを兼ね、じっくり考えた上で夕食を思い出させることなどもしています。

帰省時に、お金の管理が段々と難しくなっているなと感じる場面が何度かあったため、この頃からお金の管理も代行するようにし始めました。持っている通帳を確認しましたが、いくつもの金融機関の通帳を父、母とも持っており、現実的にそれらを全て管理することは不可能です。よって歩いてすぐ行ける近くの金融機関に集約することを提案しました。また現金をひと目の付く場所に置いたままにしていたり、壊れてもいない物が新しいものに変わっていたり、高齢者にありがちなリスクを随所に感じました。

帰省して行うもうひとつの支援は施設に入居した父に対してです。個室とはいえ施設は集団生活です。不安に感じることも多いでしょう。そばで座っているだけでも心理的に少しは救われるかなと思い施設にも頻繁に顔を出すように心がけました。