両立支援制度・介護保険サービス等の活用についてのアドバイス
2018年11月1日
みなさん、こんにちは。
仕事と介護の両立支援の専門家 継枝綾子です。
秋も深まってまいりましたね。
みなさんは、いかがお過ごしですか。
本日は厚生労働省の「仕事と介護の両立のポイント」詳細版から、
就労継続のための両立支援制度・介護保険サービス等の活用事例「事例2」をご紹介いたします。
【事例の概要】
会社役員のため、比較的、柔軟な働き方が可能。
仕事と介護の両立を考え、あえて規則正しい生活を送るために、通常の勤務時間は8時半~17時と設定し残業はしないようにしている。
両立支援制度は利用していないが、上司や顧客の協力を得ながら、必要であればウェブ会議を行うなど柔軟な働き方をしている。
2ヶ月に1回、母の通院に付き添うため、在宅勤務を実地。
ケアマネジャーの信頼を構築するために2年以上の時間がかかったが、今では心の支えになっている。
【事例2の詳細】
https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11900000-Koyoukintoujidoukateikyoku/29_syosaiban_02.pdf
(利用しているサービス)
①デイサービス 週6日(月~土)、日曜日は月2回利用
②訪問看護 週1日
③ショートステイ 月10日前後
(働き方)
①在宅勤務 2ヶ月に1回(母の通院付き添い)
②自宅からウェブ会議 母の緊急対応時のみ
ここで気になる点とアドバイス!
1)【事例2の詳細】p28②の●2つ目、2ヶ月に1回「母の通院に付き添うため、在宅勤務をしています」について
「通院」を「往診」に切り替えることもできます。今通っている病院の医師に「往診」に切り替えることは可能かどうか相談してみましょう!!
もし可能であれば、介護者の介護負担軽減にもなるでしょう。
今回は要介護4のため、往診に切り替えても引き続き在宅勤務は必要かもしれませんが、
介護度が軽度の場合(要支援~要介護2程度)は、働き方を変えず仕事と介護の両立が可能なケースもあります。
2)【事例2の詳細】p29③自身が担っている介護の●2つ目、「母は深夜に起き出してしまうことがあります」について
デイサービスを日中利用する理由として、①家族のレスパイト②要介護者の機能訓練等などがありますが、
日中にしっかり頭や体を動かすことにより、夜は疲れてグッスリ眠れるという効果も期待されます。
そのため、仕事と介護の両立をされる方は、本人が拒まなければ、できるだけデイサービスをフル活用することをお勧めいたします。
3)【事例2の詳細】p30⑤4行目、「訪問看護ステーション所長が自分の思いを言い当ててくれて、涙があふれてきました」について
介護の辛さは、介護経験者やその道のプロが一番よくわかってくれます。
お仕事を一生懸命する人ほど「ひとりで抱え込む」「家族で抱え込む」に陥りがちのため、早め早めに専門家に委ねる勇気を持ちましょう。
家族以外に心を許せる存在を作ることで、心の疲労から開放されるため、仕事にも集中しやすくなります。
皆様と皆様のご家族の健康と幸せを心よりお祈り申し上げます。
継枝綾子
**************************************