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パソナライフケアの仕事と介護の両立支援ブログ

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「父(要介護3)念願の温泉旅行!」

2018年8月23日

こんにちは、ケアボスです。

8月5日「第100回全国高等学校野球選手権記念大会」が甲子園球場で開催され、例年通り観戦してきました。
今年は第100回の記念大会ということで56校が参加する大きな大会となりました。


(西宮市民による人文字「祝100」を背に入場行進する選手たち)

16日間にもおよぶ大会は、大阪桐蔭高校の2度目の春夏連覇で幕を閉じましたが、県立高校かつ地元メンバーだけで構成され決勝まで勝ち進んだ金足農業高校にも大きな注目が集まった大会でした。私は数日間観戦し、高校野球ファンとしてとても堪能することが出来ました。


(松井秀喜氏による初日の始球式)

 

要介護者との旅行

今夏の私の目標のひとつに「両親を温泉旅行に連れて行く」というものがありました。
両親ともに温泉が好きで、私が小さい頃はよく温泉地へ家族旅行に連れて行ってもらったものです。しかし残念なことに父が要介護状態になり両親は温泉旅行とは無縁になってしまいました。
そのことを不憫に感じていた私は、私や私の息子などがサポートすれば温泉に浸けてあげることができるのではないか!そう思い旅行の計画を立てることにしました。両親に伝えるとたいへん喜んでくれ、その日が来るのを楽しみにしていました。
世の中には私と同様のことを考えるご家族は多いのではないでしょうか。今回のブログは、要介護者との旅行について少しでも参考になればと思い書かせていただいています。ただ、介護は百人百様。同じようにいかないことも多いのではないかと思います。個別に要介護者の状態を把握し、実現の可否も含めまずはシュミレーションしてみることが大事なのではないでしょうか。

 

シュミレーション

旅行前に最初に行ったことは、どういう方法で両親をお風呂に入れるか、といったシュミレーションでした。
要支援1の85歳の母はゆっくりであれば歩行は可能。であれば私の妻と娘がサポートして大浴場で入浴することはできそうだ。母に確認をしても可能だと話してくれました。
問題は歩行ができない要介護3の88歳の父です。入浴の前に、まずはどうやってホテルまで連れて行けば良いか?から検討に入りました。

 

移動手段

介護現場のメンバーにも色々と確認をし、実家から現地までは、2列目のひとつの席が回転スライド式の電動シートになった福祉車両を利用することにしました。これであれば車いすからの移乗も比較的容易にできます。レンタカーの取扱いも多くあるようですので、もし必要な方はうまく活用してください。
実際に当家族も問題なく利用することが出来ました。移動手段よりもむしろ大変だったのが移動途中でのトイレでした。車いすをセットして乗せてトイレまで連れて行き、ズボンや下着の上げ下げのサポート、車両に戻り再度着座まで。そして父の場合は排尿にも長い時間がかかります。これら一連の動作に要する時間は15分~20分位だったでしょうか。
要介護者との旅行は、時間的なゆとりを持った計画にした方が良いかと思います。

 

入浴について

前回のブログでも書かせていただきましたが、父は大浴場には到底入ることが出来ません。よって外のデッキに、露天の浴槽が付いているタイプの部屋を選択しました。
そして介護現場の職員に入浴させるための「コツ」を教えてもらい、それであれば私と息子で力を合わせれば何とかなるな!と感じました。
また、ホテル内では車いす移動があったり、その他にも色々とお世話をかけることがあるだろうと思い、ホスピタリティー高い従業員の方が多くいらっしゃるであろうホテルにしました。口コミや電話応対などから判断しました。


(次男と協力して入浴に成功!)

 

温泉に浸かる父

そして無事、夕方と翌朝の2回、温泉入浴の念願がかないました。今回実際にやってみて多くの事を学びました。
たとえば移動距離や移動時間。高齢者に優しいくせのない湯の質にこだわったこともあり、片道2時間半かけての移動でした。ただこれは私の両親の体調からすると長すぎました。1時間~1時間半までがベストでした。また今回の旅行は1泊2日トータルで35時間ほどを費やしましたが、30時間までにするべきだったかなと思いました。これら反省点も踏まえ、また来年以降も両親が望めば温泉地へ連れ出したいと思っています。


(檜風呂の外は海。父は何を思い眺めているのだろう)