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パソナライフケアの仕事と介護の両立支援ブログ

in Action

「仕事と介護の両立セミナー」@日産自動車様

2017年8月28日

本日のセミナーレポートは日産自動車様です。

日産自動車様は2年前から介護セミナーを年2回(2拠点にて)開催されています。
また2015年から働き方改革“Happy8”プログラムを導入し、1日8時間勤務を意識し働き方を見直して時間の質を向上させようという取り組みを進めています。
介護に関わらず働くすべての従業員がイキイキと活躍し続けられる職場風土の醸成を目指されています。

今月の介護セミナーも本社と拠点の2事業所で行い、総勢90名ほどご参加いただきました。

公開質問が大いに盛り上がりましたので、複数ご紹介させていただきます。

【質問①】
認定区分について。認知症などは認定を受けた後も状態が悪化することもあると思うのですが・・・。
【回答①】
認定調査を受け30日後に届く認定調査結果には有効期限が記載されています(1年間、2年間程度)。
これは専門家が、その方の症状や状態から判断し、介護の必要な度合いに変化がないであろう期間を設定するわけです。
有効期限が切れる更新の時期にまた認定調査を受け、認定結果をもらうというサイクルになります。
もし急激な状態変化があった場合は、「区分変更申請」をして、認定調査を受けることもできます。

 

【質問②】
先日母が自転車で転倒、第12胸骨を骨折しました。入院にはならず自宅療養ということになったが、家事炊事身の回り全般が出来ず、その間は私が在宅勤務や休暇をとって対応しました。
介護の仕組みを利用することも可能だったのでしょうか。
【回答②】可能でした。骨折していたなら要支援1程度の認定結果が出た可能性があり、一人暮らしであれば生活援助を受けられた可能性もあります(同居の場合は受けられません)。
また介護保険サービス以外では家事代行など民間のサービスを利用する方法もありますので、今後の参考にされてください。

 

【質問③】
将来、両親同時にではなく片方ずつ介護が必要になると思う。
長年連れ添った配偶者と、子供である自分の立ち位置がよく分かりません。どのように関わるのがよいでしょうか?
【回答③】
介護される方以上に、介護する人は命も心も削ってしまいます。特に老々介護では介護する人が疲弊し先にお亡くなりになることもあります。
早いうちから地域包括支援センターなど専門家を巻き込んで、うまく介入していただく必要があります。
子供である皆さんがキーパーソンとなって、専門家に働きかけていくようにしてみてください。

 

【質問④】
(特別養護老人ホームなどに)入所中に、病気になったら何か介護で使える制度はありますか?
【回答④】
病気になった場合、原則医療保険が適用になりますので、入院することになったなら介護保険は利用できません。
在宅で療養するなら医療保険+介護保険制度を利用することは可能になります。

 

【質問⑤】
母が父を介護中です。もし母に介護が必要になったら父の担当ケアマネジャーと同じ方が良いですか?
【回答⑤】
家庭の背景などを知っているので同じがよいと思います。ただし、要支援なら地域包括支援センターが担当になりますので、お父様が要介護の場合は居宅介護支援事業所のケアマネジャーが担当になります。
その場合は必然的に、違う方が担当することになります。

 

 

【質問⑥】
介護に必要だと理解していても通帳と印鑑の場所について非常に聞きづらいです。良い方法がありますか?
【回答⑥】
通帳と印鑑の場所を聞き出すことを目的にせず、親子の思い出話やお世話になった時代の話などで、まずは心の距離を縮めることを目的にしてみてください。
自分本位に“介護費用について”親御さんの資産を知ろうとするのではなく、親御さんのことを気遣い、不安を解消することを目的にコミュニケーションをはかり、その延長線上で切り出してみましょう。
遠回りなようでもご両親が心を開いてくれる可能性が高いのではないでしょうか。

 

日産自動車様では、講義の後の質疑応答が非常に盛り上がり、皆様の熱心さにいつも感動しています。
主催いただきましたダイバーシティディベロップメントオフィスの皆様、ご参加いただきました皆様、ありがとうございました。