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パソナライフケアの仕事と介護の両立支援ブログ

in Action

対話のスピード

2016年8月31日

こんにちは。ケアボスです。

8月を振り返ると、6日のリオデジャネイロオリンピック開幕、翌7日から開催された第98回全国高等学校野球選手権大会など、スポーツ一色のひと月だったように思います。
私は夏休みを利用し、開会式の7日から14日まで実に8日間も甲子園球場に通いつめ高校野球を堪能してきました。 準決勝や決勝など大会後半戦を楽しみにされる方も多いですが、私は各地方を勝ち上がり、晴れて甲子園の土を踏んだ球児のこの夏の初陣に魅力を感じる方なので前半戦を集中的に観戦します。

今年の開会式も素晴らしく例年通り涙が溢れました。
入場行進を後押しする観客の拍手は球児の出場を心から祝う音色で、開催地である西宮市の方々も人文字を作り選手を歓迎します。そのあたたかい球場が一体となった雰囲気に心が熱くなります。 健康でいる限り、いつまでもこの夏の風物詩を楽しみたいと思います。

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(開会式。満員のファンで埋め尽くされました)

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(人文字を背に入場行進する我が千葉県代表・木更津総合高校)

介護度返上から要介護状態に逆戻り

今回も高校野球観戦中の8日間、私は関西の実家で過ごしました。
前回のケアボスVoiceでも触れましたが、私の父は今年のはじめ7~8年かけて体を治し、目標であった「介護度返上」に成功しました。
しかし、わずか半年後の6月、あるきっかけで今度は腰の骨が砕け再び歩くことが困難になってしまいました。要介護者に逆戻りです。
遠距離で暮らす両親は86歳と83歳のいわゆる老老介護。母は健康ですが、年相応に肉体的な老いはやってきており決して無理は出来ません。
心配なふたりが遠距離で暮らしているのが、今私の置かれている状況です。

私どもの会社では、企業様向けに「仕事と介護の両立支援サービス」を提供しています。
サービスのひとつとして従業員の皆様に向けた「介護セミナー」を行っており、両立のために欠かせないポイントなどをお伝えしております。

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(当社ケアマネジャーが講師を務める「介護セミナー」の風景)

私は、父の2度目の介護に際し、弊社がセミナー等でお伝えしている両立のためのポイントやプロセスをそのまま自身でも実践してみようと考え、早速今回の帰省から始めてみることにしました。

日頃から心がけたい家族との対話

「介護セミナー」では「家族との対話」が重要だということをお伝えしております。
介護が必要になった時、その家族はどういう介護を望んでいるのか?現在の体調や掛かりつけの医師は?近所でサポートしてくれる人は?等々、より良い介護につなげるためにご家族と向き合い日頃から話し合っておくことが重要になってきます。
私も今回の帰省時に両親とコミュニケーションを十分に取ろうと思い、事前に当社でセミナーの講師を務めるケアマネジャーにそのポイントについて聞いてみました。

高齢者に流れる時間のスピード

すると「決して現役世代のスピード感で話してはダメですよ。ケアボスは日々スピードの中で生きています。しかし、ご両親に流れている現在の時間はもっとゆっくりなはずです。ぜひそのスピードに合わせてお話を聞いて差し上げて下さい」というものでした。
対話のポイントを教えてくれるのかと思いきやアドバイスは「対話のスピード」1点でした。

そのアドバイスを受け、両親のスピードに合わせゆっくりとコミュニケーションを取ってみました。
するとどうでしょうか。両親はいつもより豊かな表情で様々なことを話してくれました。今後希望する介護について理解が深まりましたし、両親が抱えている不安なども知ることが出来ました。

高齢者に流れる時間のスピードを理解すること。たいへん大切なことだと勉強になりました。

スポーツ一色だった8月ですが、要介護者に逆戻りした父も世間に負けじと自宅でできる簡単な運動を今月から始めています。
また次回のブログではそのお話しをしたいと思います。

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(83歳の母の力作弁当。スタンドで美味しくいただきました)

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