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パソナライフケアの仕事と介護の両立支援ブログ

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父の他界(第四話)

2020年7月10日

こんにちは、ケアボスです

施設選びの難しさ
父は12月にサービス付き高齢者向け住宅に入居しましたが、当時の介護状態であれば介護付き有料老人ホームを選ぶべきだったのではないかと、今も時々後悔することがあります。両親の『自宅近くの施設にしたい』という希望を最優先した結果なのですが、介護スタッフの配置人数、とくに深夜の対応などは有料老人ホームの方が手厚いと思われます

サービス付き高齢者向け住宅は、文字通り『住宅』の一種です。介護サービスは公的介護保険の範囲で受けることが出来ますが、基本的には賃貸マンションの延長線上にあるということを考えれば、比較的軽度な要介護状態の方に適しているように思われます
ただ、入居している間に自宅近くの特別養護老人ホームに空きが出た際は移転することを前提としていたため、決心した次第です。
一方、『住宅』の一種ですので生活の自由度が高い点はメリットだといえます。外出や外泊なども原則自由です。ある日、缶ビールを持って訪問しました。すべては飲めませんでしたが久しぶりにアルコールが体内に入り至福の表情を浮かべていました。

施設によって提供されるサービスは様々だと思いますが、父の入居した施設は、入居に際して必要な収納やテレビなどの生活必需品は基本的には家族で揃えてあげる必要がありました。私は遠距離ですし母も高齢ということもありタイミングよく用意することが難しい状況。そんな時に便利だと感じたのは、施設側に一定の現金を預けておけば生活必需品の購入や設置、生活が始まってから必要になる消耗品等の買い物を代行していただけたことでした。

 

共同で生活するということ
さて、生活が始まり半月ほど経過したタイミングで施設に出向き管理者に父の日ごろの様子を聞いてみました。「ご迷惑をおかけしていることはないですか?」と。すると「問題ございません。あえて言えばナースコールの回数が多いこと位ですかね」と、たいへん気を遣いながら話されていました。部屋に行って父にそのことをやんわりと伝えると「そうかあ」と言って少し肩を落としたように見えました。まじめな性分なので、重く受け止め一気にコールの回数を減らしていくのだろうと感じた時に、伝えなかった方がよかったのかとも思いましたが、共同生活ですのでそれは仕方のないことでした。

 

部屋の中で転倒
また、クリスマスのころに管理者から電話が入り「お父さん、自力でトイレ(室内に設置していたポータブルトイレ)に行こうとされたのだと思いますが、転倒してあばら骨にひびが入りました」と。おむつを嫌っていたのでどうしても自力でトイレに行きたかったのだと思います。施設に入ってからは在宅生活に比べてどうしても活動量は減ってしまいます。ベッドで横たわることがほとんどで、足腰にはさらにダメージが加わっていたのでしょう。
要支援2の母ですが、施設に行った際は父のトイレ介助をしようとします。父はベッドに付属された手すりを持ち、ベッドからすぐそばにあるポータブルトイレにしゃがもうとしますが、それがなかなかうまくいかない。母の介助は危険極まりないですが、何度かに一度はその『頼りにされている仕事』をさせてあげることにしました

暮れと正月は、母のフォローや父との会話や体調の確認、そして父にひとつの提案をしようと帰省をすることにしました。